硝子体注射とは

硝子体注射は、目の奥にある硝子体と呼ばれる部分に薬剤を注入する治療です。目の奥にある網膜は、ものを見るために大切な役割を担っています。しかし、さまざまな病気によって網膜にむくみ(黄斑浮腫)や異常な血管の増殖などが起こると、視力低下や見え方のゆがみにつながることがあります。
硝子体注射では、網膜の血管から異常な滲み出しや出血を引き起こす物質(VEGF)の働きを抑える「抗VEGF薬」を注射することで、網膜の状態を改善し、視力の維持や改善を目指します。
「目に注射」と聞くと怖く感じるかもしれませんが、点眼麻酔を行ったうえで処置を行いますので、痛みはほとんどなく、処置時間も数分程度で終わります。
当院では、患者さまの目の状態を丁寧に確認し、適切なタイミングで治療をご提案いたします。
対象となる主な疾患
硝子体注射は、主に以下のような網膜の病気に対して行われます。
| 加齢黄斑変性 | 加齢に伴って網膜の中心部である黄斑に異常が起こる病気です。 ものがゆがんで見える、中心が見えにくい、視力が低下するなどの症状が現れることがあります。 |
|---|---|
| 糖尿病黄斑浮腫 | 糖尿病による網膜の血管障害が原因で、黄斑部に水分が溜まってむくみが生じた状態です。視力低下の原因となります。 |
| 網膜静脈閉塞症 | 網膜の静脈が詰まることで出血やむくみが起こり、視力や視野に影響が出る病気です。 黄斑部にむくみが生じた場合に硝子体注射が適応となります。 |
| 病的近視 | 強い近視によって眼球が過度に引き伸ばされ、黄斑部に異常な血管(脈絡膜新生血管)が生じた状態です。 この異常な血管から出血や水分の滲み出しが起こると、視野の中心がゆがんで見えたり、視力が急激に低下することがあります。 |
治療スケジュール
治療開始後はまず「導入期」として、毎月1回・3ヶ月連続で注射を行います。この期間に薬をしっかり効かせることで、病気の活動性を抑えることを目指します。
導入期終了後は、目の状態を定期的に確認しながら必要に応じて注射を継続する「維持療法」に移行します。状態が安定していれば注射の間隔を延ばしていくことができます。
硝子体注射は、一度治療を終えたあとも定期的な経過観察が欠かせません。症状が落ち着いているように感じても、再発のサインを早期に発見するために、継続した通院をお願いしています。
治療に必要な注射の回数は、疾患の種類や目の状態によって異なります。定期的な検査の結果をもとに、患者さまひとりひとりに合ったスケジュールをご提案します。
詳しくは診察の際にご説明しますので、お気軽にご相談ください。
